始めてでもわかる子ども食堂の開き方・続け方

NPO法人静岡市子ども食堂ネットワーク理事長E沼の個人的主観的ブログです。3年間で10か所以上の子ども食堂を開いて運営してきたコツやノウハウを誰にでもわかり易く子ども食堂を始められて、長く続けていくコツや考え方を書いていきます。子ども食堂のこと、社会のこと、子ども達のこと、自分のこと。いろいろと主観ですが素直に書いて行きます。

子ども食堂はどんな目的を持つことがよいか?

自分たちの子ども食堂の目的の決め方

まずは地域性
前回で目的を持つことの大事さと、目的の種類を説明したよね。
それじゃ次は具体的には目的をどうやって決めたら良いか説明するよ。
といっても俺の主観でね。
 
目的を決めるにはその子ども食堂が開かれる開催会場の地域性を確認する事が第一歩だよ。
地域性って言うのを説明していくと
大きく分けて都会地方田舎

都会って言うのは近隣からの人口流入がある地域の事。
例えば東京や大阪、福岡や札幌みたいな大都市を想像してもらってもいい。
肝心なポイントとしては就職などで働くところを求めて人が集まるところ。

田舎は都会とは逆に若者が離れて行ってしまう地域をイメージしてほしい。
人口の減少で高齢者対策や少子化対策を真剣に考えなければならない所かもしれない。

地方はその中間のイメージ。
都会でもなければ田舎でもない。
地方都市ではあるけれど職はあるけど若者が離れて行ってしまう現実もある。
俺が頑張っている静岡市はこのカテゴリーになると思う。
 
ここで何が言いたいかと言えば、都会と地方そして田舎では子ども達の環境に違いがあるという事。
夫婦共働きだったり、シングルマザーだったり。
貧富の差や三世代の同居率も違うと思う。
また、子ども達の塾へ通う割合も違うかもしれない。
だからまず都道府県・あるいは市町村のレベルで自分達の地域の子育て環境の問題点を探して改善点を探ってほしい。
 
開催会場周辺の用途地域をイメージする
次はもう少し狭いエリアの特徴を考えてみよう。
イメージ的には小学校の学区や自治会・町内会レベルのエリアの広さ。
その場合、用途地域って言う都市計画法で定められた地域の用途の区分けなんかがイメージしやすいかもしれない。
建築関係の仕事をしている人は馴染みがあるかもしれないけど、ここでは専門的な話はせずに分かりやすく説明するよ。
開催会場の周辺地域が「住宅地」だったり、お店や商店街が多い「商業地域」かもしれない。
それとも工場が多い「工業地域」や学校が多い「文京地域」の可能性もある。
もちろん周りは田んぼや畑ばっかりや海ばっかりってこともある。
静岡市子ども食堂ネットワークの開催子ども食堂の一つにズバリ「港」で行ってる会場があるんだ。
それはもう、半分は海だよね。
そして美味しいシラスとか頂いたりするんだけど(笑。
 
ここで知って欲しいのは「住宅地」「商業地」「工業地」「文京地」の様な地域の特徴はそこに住んでいる住民や子ども達の考え方や個性にも影響を与えているってこと。
また、子ども食堂の活動にそうした地域の特徴も求められることが多いと思う。
商業地なら地域活性やイベント的なものが喜ばれることが多いし、文京地域なら文化的な活動や体験学習。
住宅地なら三世代交流のような地域交流とかね。
それにもしかしたら本気の貧困対策が必要な地域もあるかもしれない。
つまりここでは大きな都道府県市町村の特徴と小さくてリアルな小学校区・自治会エリアの特徴を組み合わせてみて欲しいってこと。
そうすることでその地域に必要な目標や活動内容が見えてくると思う。
例えば「大都市の商業地域」と「地方都市の住宅地」では環境が全然違うから、求められるもの喜ばれるものも違ってくる。
同じ住宅地でも都会と地方なら子ども達の時間の感覚も違うかもしれないし、ライフスタイルも違うだろう。
だから、自分達が開催したい地域にとって、何に取り組むことが何を目的とすることが一番喜ばれる子ども食堂になるのか。  
その取り組み内容や目的が自分達が情熱を傾けられる子ども食堂になれるのか。
そう言った目線で自分達が行う子ども食堂のグランドデザインを一度決めて欲しい。
そうしたグランドデザインは声に出すことがないかも知れないけど、その意識を持っているかどうかで運営の責任感とか大きく変わってくる。
これはとっても大事なことだと俺は思っているよ。
なぜって子ども達の為に地域の為に行う活動なんだから、責任も常に意識していなければならないから。
無責任なことは出来ないからなんだ。
また、責任についてはしっかり話そうと思うから今は子ども食堂には責任がある」ってことを頭の隅に入れておいてくれれば嬉しい。
 
話を元に戻そう。
で、活動を続けていくうちに内容や目的が変化していくことはあるから絶対の目的ではなくていい。
ただ、最初の段階やあるいは目的を見失ってしまったときなんかは一度立ち止まって自分達の地域での立ち位置を見渡して欲しい。
それがきっとその地域で「必要とされる」子ども食堂に育っていくことになるんだと思う。
それじゃ今回はこのへんで。
とりあえず目指す目標が決まったら、次回は子ども食堂を開く会場」のことを考えてみようか。
 
 
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