始めてでもわかる子ども食堂の開き方・続け方

NPO法人静岡市子ども食堂ネットワーク理事長E沼の個人的主観的ブログです。3年間で10か所以上の子ども食堂を開いて運営してきたコツやノウハウを誰にでもわかり易く子ども食堂を始められて、長く続けていくコツや考え方を書いていきます。子ども食堂のこと、社会のこと、子ども達のこと、自分のこと。いろいろと主観ですが素直に書いて行きます。

子ども食堂の会場が決まったらすべきこと①「保健所」

子ども食堂の会場が決まったらすべきこと①

「保健所」編 

 

子ども食堂を行う会場が決まったら次はいよいよ開催に向けて動き出すことにしよう。 

それじゃ俺の主観の話を聞いてくれるかい? 

 

・まずは保健所に相談 

保健所に相談しに行くことはとても大事なこと。 

でもこれも俺の主観なだけど保健所に相談している子ども食堂は本当に少ないと思う。 

今、子ども食堂開催に法的な規則がないから、保健所に出向かなくてもいい。 

だから保健所に相談する義務はない。 

その結果、保健所に相談しないまま活動を始めたり、続けてしまっている子ども食堂が多いじゃないかな? 

前にも書いたけど子ども食堂には責任がある」と言うこと。 

その責任の一つに「食中毒を出さない」があるから 

子ども食堂は営利目的じゃない、子ども食堂は保健所に相談する義務はない。 

でも家族でない第三者の口に入るものを提供するんだから責任を持たなければならない。 

特に子ども食堂は子ども達を対象にしてるんだから、何かあったら子ども達が苦しむことになる 

だから保健所に相談することは絶対に必要だよ。 

義務はないけど必要はあるんだ。

自分の身を守る意味でもね。 

 

それじゃ一度、ここで保健所に相談するメリットとデメリットを考えてみようか。 

 

まずはメリットから説明するよ 

・保健所に相談するメリット 

「手洗いの仕方や調理器具の掃除の仕方とか衛生の概念を教えてくれる」 

調理関係、食品関係の仕事をしている人なら基本で教わる衛生の方法や考え方も、一般人と言うかプロフェッショナルでない普通の人からすれば分からないことの方が多い。 

そうした分からないことを学べることが大きい。 

まずは一番基本で一番大事な衛生の考え方と方法をちゃんと学ばないと、将来的に子ども食堂で食中毒を出してしまうかもしれない。 

 

「厨房施設の立会検査を行ってくれる」 

相談をしたら子ども食堂の会場の厨房施設の立会検査をしてくれるかも知れない。 

してくれるかも知れないって書いたのは、静岡市子ども食堂ネットワークが活動している静岡市の保健所は、自分たちがお願いしたら今まで全ての開催会場の厨房施設を立会検査してくれたから。 

嫌がらずに断ることもなく協力してくれている。 

法律の決まりがない中で今まで10以上の会場の厨房の立ち入り検査をしてくれるのは、本来の業務が忙しい中でやってくれているだから大変ありがたい。 

俺は本当にそう思っているよ。 

 

保健所っていう衛生のプロが現場を確認して気になる点を指導してくれる。 

それがボランティアさんや管理者・運営者である自分たち、その双方が指導を守ることでいろいろと現場では安心出来るんだ。 

でも、この立会検査をどの保健所でも行ってくれるかどうかはわからない。 

保健所の規模や人数や行っている業務の量で本来業務でない子ども食堂の厨房設備の立ち入り検査まで出来ない保健所もあるかもしれない。 

だから立ち入り検査を受けてくれなくてもめげなく、常に相談していこう。 

 

食品衛生責任者の資格が取れる」 

保健所では資格として食品衛生責任者の講習を行っている。 

こうした資格を取れば対外的に信用が増すし、自分に自信も出る。 

そして責任を果たす気構えも生まれてくると思う。 

講習にはお金がかかるけど、資格をちゃんと取る姿勢は自分にも他の人にも安心とやる気の姿勢を理解してもらえることになると思う。 

だからちゃんと取ることをお勧めするよ。 

 

「食中毒になりやすい献立や食中毒になりにくい調理の仕方などを教えてくれる」 

食中毒になりやすい献立、なりにくい献立。 

食中毒になりやすい調理方法、なりにくい調理方法。 

こうしたことをいろいろと教えてくれる。 

 

例えば子ども食堂で人気のある流しそうめん 

これは静岡市子ども食堂では行ってないんだ 

それは流しそうめんが食中毒になる可能性がとても高いと指導を受けたから。 

子ども達とイベントみたいに楽しく食事できる流しそうめん 

本当は自分たちもそうめんとか流してみたいけど我慢している。 

 

「子ども達と一緒に食事を作る」こと 

子ども達と一緒に食事を作ることは調理体験も一緒に学べて、体験学習っていう意味でもぜひやりたい内容だよね。 

でも自分たちは子ども達と一緒に調理をすることはない。 

それはやっぱり食中毒の可能性を考えると出来ないことなんだ。 

調理実習や調理教室のように参加する子ども達の名前住所がわかっていれば良いけど、自由に子ども達が来る子ども食堂で調理体験を行うことは「何か」が起きてしまった時に責任の所在が不明確になる。 

手伝ってくれた子ども達が食中毒の原因と言われることがないように自分達は調理は責任をもって大人が行うことにしている。 

本当は子ども達と一緒に作りたいんだけどね。 

 

「バイキング形式」で行う 

多くの子ども達に食事を提供するとなるとバイキング形式が凄く楽だし、子ども達も自分が食べたい分を食べたいだけ取れて楽しいと思う。 

だけどやっぱりおかずを盛ったままの状態で衛生状態を管理できるかと言うとやっぱり不安が残るから保健所もやらない方がいいと言っている。 

ちゃんと状況を管理できるなら良いのかもしれないけれど、危険性を考えれば自分たちはやらないことにしている。 

 

 

それじゃ次は保健所に相談するデメリットを考えてみるよ。 

 

「面倒くさい」 

上でこれだけのメリットがあるのは説明したけど、相談するデメリットは俺は「面倒くさい」しか思いつかない。 

 

相談する意味が圧倒的にあると言うことが分かってくれれば今はそれでいい。 

だからこのブログを見てくれた人たちが、子ども食堂を行うときには保健所に相談すると言うことを当たり前として実践してくれることを俺は信じているよ。 

 

 

以上が「子ども食堂の会場が決まったらすべきこと①」として「保健所に相談する」理由。 

次回は「子ども食堂の会場が決まったらすべきこと②」として「保険に入る意味」を説明しようか。 

 

 

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