始めてでもわかる子ども食堂の開き方・続け方

NPO法人静岡市子ども食堂ネットワーク理事長E沼の個人的主観的ブログです。3年間で10か所以上の子ども食堂を開いて運営してきたコツやノウハウを誰にでもわかり易く子ども食堂を始められて、長く続けていくコツや考え方を書いていきます。子ども食堂のこと、社会のこと、子ども達のこと、自分のこと。いろいろと主観ですが素直に書いて行きます。

子ども食堂の収益 収入・収益のパターン 「行政・社会福祉協議会からの公的な支援」

それじゃ今回は子ども食堂の収益 収入・収益のパターン」の説明をしたいと思う。
収入・収益を得る種類は多いけどパターンとしてまとめるとスッキリするから大まかにそして強引に収益の種類をまとめる所から話してみるよ。
それじゃ俺の主観の話を今日も聞いてくれるかい?

 

子ども食堂の収益の形をカテゴリーに分けてみる。
まずは収入・収益のカテゴリー別に分けてみようか?
分けてみると大体5種類くらいになったよ。

 

5種類とはこんな感じ。

①行政・社会福祉協議会からの公的な支援
②会社・商店からの民間の支援
③個人からの支援
④自分たちで得る収益

⑤地域グループ・組織からの支援

それじゃ今回は「①行政・社会福祉協議会からの公的な支援」を説明しようか。

 

①行政、社会福祉協議会からの支援
行政とは市や県と言った公的なもの。
つまりは役所の事だね。
それと社会福祉協議会は厳密に言えば「公」的な組織じゃないんだけど、今現在は「ほぼ公的な組織」あるいは「準公的な組織」ではあるよね。
これは社会福祉協議会の収益が行政から出ていることが多いからなんだけど、ここでは社会福祉協議会の立ち位置を話すのは話題が変わってくるから、あくまで「行政的な組織からの支援」と言うことにしておこう。

 

それで行政からの支援と言えばやっぱり補助金助成金となると思う。
この補助金助成金は何かの目的のために、その目的を達成するあるいはその目的に対して効果的と思われる団体や活動に支払われる
子ども食堂に限った話をすれば「広く子ども食堂の活動に対応した」補助助成がある行政がある。
もちろん、無い行政もある。


細かく言うと「子ども達の居場所作り」「子ども達の貧困対策」「不登校児童への対策」「少子化対策」「地域交流活動」なんかが、自分たちの行っている子ども食堂の活動で助成対象になるかも知れないし、ならないかも知れない。
この助成の種類や自分達が行っている子ども食堂が対象になるかどうかは直接市役所の担当者さんに聞くのが一番早いと思うし、正確だからぜひ窓口まで言って相談してみて欲しい。


ちなみに静岡市子ども食堂ネットワークも立ち上げ当初、市役所に相談しに行ったら「子ども食堂に対応した補助助成はないけど、児童への貧困対策の補助助成があるから児童への貧困対策として活動したらどうか?」とアドバイス?を頂いたことがあるけど自分達は行わなかった。
子ども食堂の中には児童への貧困対策を専門に行っている所があると思うけど、自分達は児童への貧困対策は活動の一つの柱であって決して大黒柱ではないから、助成補助を得るためにそうした看板を上げることは結果的に良いことにはならないと思ったから。

 

活動費を得るためにそうした補助助成を得るとその題目に沿った活動を行わなければならないし、色と言うかイメージも付いてしまう。
自分達は「様々な問題、ポジティブもネガティブもひっくるめて地域の子ども食堂」を展開しているから、色つきや極端なあるいは間違ったイメージの定着は避けるべきと判断した。
だからこれを見ている人たちも、現実的な話として行政からの補助助成は大変助かるし、有り難いと思うかもしれないけど、本当に自分たちの目指す活動に沿った補助助成かどうかちゃんと判断してから申請を行ってほしい。

 

もちろん補助助成は誰にも支払われる訳では無くて、条件を満たしてさらに認証されないと補助・助成は受けられない。
まとめてみると「自分たちの活動が対象となる補助助成がその地域の行政にあったらぜひ活用すること。ただし、その補助助成が自分たちの活動に間違っていない物かどうか判断する。そして申請を出したとしても補助助成が受けられるかどうかは行政の判断となる」と言うことだね。

 

今からする話はちょっと脱線するし、主観中の主観の話になるから世間話程度に聞いて欲しい。
これは自分がいろいろな地域行政の人とお話して感じたことだから、根拠がない俺の感じた俺の世間話だね(笑


行政によって子ども食堂に対する補助助成の考え方と行動量には違いがある。
簡単に言えば

子ども食堂に意欲的に携わる地域行政
余り興味がない地域行政
出来たら関わりを持ちたがらない地域行政
の三種類で全然対応が違うんだ。

 

子ども食堂に意欲的に携わる地域行政
子ども食堂の活動を前向きにサポートしてる行政は「少子化対策」「子育て支援」「子ども達の居場所作り」「地域活性」「地域連携」やそれ以外の様々な局面で子ども食堂が有益な活動となると考えている。


子ども達や保護者さんたちに直接的な効果を及ぼして、さらに地域住民、そして学校や社会福祉協議会と言った既存の組織との連携で子ども食堂の活動の価値と精度は上がって行く。
子ども食堂は新しく始まった活動だから、どうしたらもっと有意義で有効性のある活動となるかは今は手探り状態。
そんな手探りな状態の子ども食堂の活動でも前向きな姿勢でサポートする行政は子育てや子ども達の環境に対しても前向きな行政とも言える。

 

もし、自分たちの活動している地域の行政が子ども食堂に理解があって予算もあって補助助成を子ども食堂に広く利用できる環境にあるなら、その地域の子ども食堂運営者さんはかなり恵まれた環境だと思う。
そしてその地域は「子育て事業」や「少子化対策」に本気で取り組んでいると思う。
そんな行政区は本当に羨ましい(笑


・余り興味がない地域行政
子ども食堂のサポート事業をあまり行わず、補助助成や様々なサポートやその行政独自の動きもない。
相談してもあまり対応に熱がなくて興味もなさそうな状態の行政もある。
あるいは熱を感じるけど具体的な制度やサポートに窓口がない行政もある。

この場合、その行政は「今現在は子ども食堂に携わる予定はない」状態なんだ。
好意的に考えれば先進的で積極的な行政の成功例や効果的な方法を学んで導入することを考えている段階だと思う。

良く言えば手堅い、悪く言えば今は活力とアイデアがない、と言う状態。


・出来たら関わりを持ちたがらない地域行政
明らかに子ども食堂との関わりや活動と距離を取る姿勢の行政もある。
新しい活動に懐疑的だったり、予算が足りないのか担当者さえいなかったり、居たとしてもその担当者の知識がなくて認識や考えも後ろ向きだったり。
もしかしたら高齢者へのサポートが多すぎて子ども達や子育て世代へのサポートには手が回らないのかも知れない。

でも結果的には一事が万事、全ての活動は後ろ向きのはずだから子育て・少子化対策はほとんど機能していなくて子育て世代の人口推移は凄い勢いで減っていると思う。

 


自分たちが活動を行っている静岡市は悲しいことに、政令指定都市の中でも人口が減っている都市の一つなんだ。
東京等の関東圏、名古屋の中京圏に挟まれて若い世代が静岡市を離れて行く。
子育てには気候も環境も人柄的にも良いと思うけど、住む魅力が分かりにくいかもしれない。

あるサイト記事にこう書かれていた。
「一つハッキリしているのは、静岡市浜松市のように東京と名古屋の中間に位置する都市の舵取りの難しさであり、同様なことは大都市周辺の都市に共通する問題であると考えられる。
これらの都市は、企業、人口、教育など多くの点で3大都市に吸引される傾向にある。都市としての独自性、周辺地域からの吸引力が劣れば、地域における存在が脅かされる。」
静岡市の置かれている環境に似ている行政の皆さんにも前向きで大胆な市政と子育て・少子化対策を行って欲しいなと考えているよ。


今回は行政からの補助助成よりもそれ以外の話の方がボリュームが多くなってしまって少し反省している(笑
だけど、子ども食堂の活動は行政の活動とリンクしていくことで、双方に大きな効果を得る活動だから内容違いかもしれないけど書いてみたんだ。


それじゃ次回は「②民間からの支援」を書いてみようと思う。
今日も読んでくれてありがとう。

 

 

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