始めてでもわかる子ども食堂の開き方・続け方

NPO法人静岡市子ども食堂ネットワーク理事長E沼の個人的主観的ブログです。3年間で10か所以上の子ども食堂を開いて運営してきたコツやノウハウを誰にでもわかり易く子ども食堂を始められて、長く続けていくコツや考え方を書いていきます。子ども食堂のこと、社会のこと、子ども達のこと、自分のこと。いろいろと主観ですが素直に書いて行きます。

子ども食堂の会場が決まったらすべきこと③ 「地域挨拶」

子ども食堂の会場が決まったらすべきこと③ 「地域挨拶編」
 
会場が決まって保健所に相談して保険にも入ることが出来たらいよいよ実際の活動に向けて動き出せる。
でもその前にもやっておいた方が良いことがまだあるから、もう少しだけ準備を行おう。
最初の準備があるかどうかでその後の活動がスムーズに行くはず。
だから手を抜かずに頑張ろう。
今日は近隣へのあいさつの説明をしようと思う。
それじゃ俺の話を聞いてくれるかい?
 
静岡市子ども食堂ネットワークでは近隣へのあいさつは2か所には確実に行っている。
2か所とは

・会場学区内の小学校
・会場地域の自治

つまりその地域の小学校と自治会にはあいさつに行きましょうってこと。
行く理由は様々あるから一つずづ説明していくよ。
 
小学校にあいさつに行く理由
まず小学校にあいさつに行く理由は

・学校の先生に子ども食堂の趣旨を理解してもらえる
子ども食堂の活動を通じて子ども達へのかかわり方で小学校と連携することがある
子ども食堂開催告知のチラシを地域の活動として学校からの配布物よして貰えるかも知れない。
 
大きく言うと3つになるかな。
学校も子ども食堂の活動には興味を持っていることが多いから、ちゃんとアポを取って資料も持ちながら子ども食堂の趣旨と開催への思いを学校に伝えてくることが大事。
そして学校側の要望や思いも聞いてきて双方が喜べるような活動を行っていこう。
地域での子ども食堂を行っていれば気になる子ども達がいるかも知れない。
そうした子ども達は学校でも気にしているから、そうした子ども達のことで学校との連携が始まるかもしれない。
静岡市子ども食堂ネットワークでも小学校との連携は表立ってではないし、オフィシャルではないけれど始まっている。
やっぱりそうした環境の子ども達のことからね。
こうした活動の実績や小さな連携の積み重ねが信用になっていって、子ども食堂の活動や重要性・有用性を認めて告知チラシを学校からの配布物として取り扱ってくれると思う。
最初は取り扱ってくれなくても焦らずに毎月チラシを持って行ってみよう。
学校からの配布物があれば保護者の皆さんも安心して子ども食堂に子ども達を送り出してくれるから。
 
 
自治会にあいさつに行く理由
自治会へのあいさつは自治会長が話を聞いてくれたり、会合に招かれて説明の場を用意してくれるかもしれない。
地域へのあいさつがないと自治会長や年配の方を中心に子ども食堂の活動が理解されない。
理解が生まれなければ誤解が生まれてしまう
だから誤解を受けないようにちゃんと最初に説明をしておこう。
この「誤解」はとても厄介だからまた後でちゃんと説明するよ。
それと地域の皆さんにあいさつを行えば地域のボランティアさんが出てくれるかもしれない。
だから丁寧にあいさつと説明しよう。
地域に喜ばれる子ども食堂を目指すなら地域へのあいさつやオープンな姿勢はとっても大事
俺は本当にそう思うよ。
 

近隣へのあいさつで気を付けること「誤解」と「無理解」
さっき誤解には気を付けようと言ったけど、誤解と無理解は子ども食堂の活動にとって本当に厄介なんだ。

誤解とは子ども食堂の活動がねじ曲がって伝わってしまっている状態。
無理解とは本当の子ども食堂の意味が伝わっていない状態。
どちらも近隣への説明の時に発生するかもしれない。
特に新聞やメディアから情報を一元的に受けていたり、他人から伝聞だけで理解したつもりになっている人は誤解と無理解の状態になっていることがある。
特に子ども食堂の様な子育て支援の一環でもある活動の場合、女性は本能的な鋭さで子ども食堂の価値や理念を理解する事が多い。
だけど男性は本能的には子ども食堂の価値を理解できないことが多い。
子ども食堂に実際に携わったり、自分自身が子育ての経験があったりと経験がないと子ども食堂の本質は理解しにくいと言うこと。
つまり経験のない男性はなかなか理解できないことも多い。
理解できないと誤解と無理解を生み出す可能性が高まるんだ。
もちろん絶対じゃないけど憶測での答えは間違える可能性が高まるのはわかるよね。
そしてこんなこと書きたくないんだけど男性は世代別に子育てに対する捉え方が違うんだ。
40代までは夫婦共に働き、夫婦共に子育てを行うことが一般的な子育て観だと思う。
そして60代以上になると「男は外で稼ぎ、子育ては女がやるべきこと」みたいな風潮もあったからそうした子育て観の中で過ごしてきた方もいる。
そうなると近隣挨拶をした時、自治会長や地域の顔役となっている人達の年齢や性別はどうだろう?
多分、70代以上の男性である場合が多い。
この時、子育て支援の意味合いも含んでいて、それでいて地域貢献活動でもあり、貧困や孤食などネガティブな問題にも関わり、なおかつ地域活性や他世代間交流などのポジティブな活動でもある子ども食堂を、理解できる人ばかりでないと言う現実が存在する事を心に留めておいて欲しい。
もちろん全員じゃないけど無理解や誤解をする人の割合が多いという事実をね。
そしてそれ以外にも地域性もあるかも知れない。
夫婦共働きが当たり前な核家族が多い地域と昔ながらの考えが残っている地域でも子育て環境の違いから子ども食堂への理解度は違うはずだから。
 
話を元に戻そうか。
子ども食堂の活動に無理解だったり誤解をしている人はまだまだ多い。
それは正確でない情報や情報源の偏りが原因
また性別・年代によっても子ども食堂の価値観が違う。
ここまでは分かったよね?
それじゃ誤解と無理解を解決するためには何をすれば良いのか?
その説明は次の子ども食堂の会場が決まったらすべきこと④ 「誤解と無理解があったら編」」で説明したいと思う。
 
 
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