始めてでもわかる子ども食堂の開き方・続け方

NPO法人静岡市子ども食堂ネットワーク理事長E沼の個人的主観的ブログです。3年間で10か所以上の子ども食堂を開いて運営してきたコツやノウハウを誰にでもわかり易く子ども食堂を始められて、長く続けていくコツや考え方を書いていきます。子ども食堂のこと、社会のこと、子ども達のこと、自分のこと。いろいろと主観ですが素直に書いて行きます。

子ども食堂のお金の話 「支出 少しでも抑える方法」偏

必要な支出を少しでも抑える方法

今回は前回に引き続いて支出を抑える方法を考えてみようか。
絶対ではないけど自分たち静岡市子ども食堂ネットワークが行っていることだから参考にしてくれたら嬉しい。
それじゃ俺の主体的な話を聞いてくれるかい?
 
まずは前回説明した静岡市子ども食堂ネットワークの平均値を思い出してみようか。
 
毎月の費用
食材費(40食分) 10000円
会場使用料      2000円
保険代        1500円
印刷代        1000円
その他消耗品費    1500円
合計        16000円
と、毎月合計15000円くらいはかかるって話したよね。
それじゃ一つずつ説明していくよ。
 
食材費について
食材費は食材を買うために必要だから抑えるとしたら
・安い所で買う
・安くておいしい献立にする
・買わなくてもいい食材を見つける
の、3種類ある
 
最初の二つ「安い所で買う」「安くておいしい献立」はとっても主婦さん達の知恵が生かされる場所だと思う。
無駄なお金は使わずに上手に買い物をして上手に料理を作る術を知っている人がいると大変助かる。
それに子ども食堂は高額だけどおいしい物を食べる外食ではなくて、みんなで同じものを食べる疑似的な集団生活だとしたら出来るだけ家庭料理の方がいい
その方が子ども達にとっても「よその家の味を知る機会」でもあるから様々な味覚が刺激されたりする。
「家では絶対に食べない野菜を子ども食堂だと残さず食べるからビックリする」って良く保護者の方が言う。
これはみんなで食べる楽しさから勢いで食べてくれる場合もあるけど、普段家では食べない調理の仕方や味付けで食べれたりする場合もあるって事なんだ。
だから子ども食堂のレシピは出来るだけ家庭料理がいい。
出来たら栄養のバランスが取れた家庭料理がいい。
さらに言えば栄養のバランスが取れて、子ども達が喜んでくれる家庭料理がいい。
最終的に言えば「栄養のバランスが取れて、子ども達が喜んでくれて、食材費があまりかからない家庭料理がいい」ってことなんだ。
こうして出来るだけ「安くておいしい食事」を提供する事を意識する。
 
そして「買わなくていい食材」を最大限に利用することも意識しよう。
例えば時期の野菜なんかは貰えることも多い。
時期の野菜ってその時期に取れる野菜ってこと。
そうした時期の野菜は大量に取れるから声掛けをしていたり、子ども食堂を意識している人から頂き物として寄付をしてくれたりする。
たけのことかキャベツとかサツマイモとかね。
こうした「差し入れお野菜」を最大限に利用して(笑)食材費を下げることも大事
この差し入れはお野菜だけじゃなくてお肉やお魚、場合によってはデザートの差し入れなんかもあるかも知れない。
それは大変ありがたいけど「衛生上」の管理は例外なくちゃんとしなくちゃダメだよ。
話はちょっと脱線するけど、頂き物だからと言って会場以外で作ったデザートをそのまま出すのは食中毒の危険性も良く考えて子ども食堂で提供するか提供をやめるか考えること。
提供をやめる勇気も場合によっては必要だからね。
そしてお魚は痛みが速い食材だからこれも十分気をつけて食材に使用するかどうか考えよう。
 
食材費以外の経費の抑え方
絶対ではないけど可能性があるから食材費以外の経費を抑えることも考えてみよう。
 
会場使用料
普通に借りればどんな会場でも会場使用料が発生するけど、子ども食堂の活動を説明すればその活動に賛同してくれたり理解してくれることで使用料を安くしてくれる場合がある。
特に近隣住民のための施設の場合、子ども食堂の「地域の子ども達と保護者のための活動」を理解してくれれば一考してくれたりするから、丁寧に説明してみよう。
 
保険代
保険は安くしてくれることはないから「民間の保険会社」「社会福祉協議会の保険」「行政が行っている保険」の中から条件と金額を比較して一番適したものを利用しよう。
ただ、「行政が行っている保険」は地域市町村によって違うと思うからまずは相談してみよう。 
       
印刷代
開催のたびにチラシを配布するなら印刷代が発生する。
本当はネットでの告知だけで済めばいいんだけど、やっぱりチラシの方が子ども達も理解しやすい媒体だからネットと紙の二つの媒体で告知したい。
特に静岡市子ども食堂ネットワークみたいに小学校から全生徒数分のチラシ配布だと印刷代も地味にかかるから一番安い印刷方法を見つけてみよう。
白黒で印刷なら社会福祉協議会NPOや市民活動向けの印刷機が安く借りられるからそれを利用するのが一番安いと思う。
カラーでの印刷だとラクスルがやっぱり一番安い。
でも会場利用料で話したように活動地域内の印刷会社さんに子ども食堂の活動を伝えて理解してもらえたら「協賛」と言う枠で安く、もしかしたら無料で印刷してくれるかもしれない。
その時は協賛企業様としてチラシに名前をちゃんと載せるような配慮をしよう。
 
        
以上がザックリだけど静岡市子ども食堂ネットワークでも気をつけながら行っている支出を抑える意識や方法だよ。
最初からいろいろ調べてお金を抑える方法を探していくけど、結局は活動の中で協力者さんや理解者さんが出てくることで支出がより抑えられていくことが多い。
だから子ども食堂は続けて行くことがとっても大事なんだ。
それじゃ次回は「子ども食堂の収益」の話をしようと思う。
今回も読んでくれてありがとう。
 
 
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