始めてでもわかる子ども食堂の開き方・続け方

NPO法人静岡市子ども食堂ネットワーク理事長E沼の個人的主観的ブログです。3年間で10か所以上の子ども食堂を開いて運営してきたコツやノウハウを誰にでもわかり易く子ども食堂を始められて、長く続けていくコツや考え方を書いていきます。子ども食堂のこと、社会のこと、子ども達のこと、自分のこと。いろいろと主観ですが素直に書いて行きます。

子ども食堂を開く会場のこと

今回は子ども食堂を開く会場の話をしようかと思う。
そして今回は今までの話と違って具体的というか実践的な話になるので自分たちに合った会場を見つけてほしいと思っているよ。
それじゃあ俺の主観の話を聞いてくれるかい?
 
子ども食堂を開くには厨房施設の整った会場が必要。
もちろん、受け入れる子ども達の人数によって必要な広さも決まってくる。
ただ、この段階では人数とか広さとかは後回しにして会場の種類や向き不向きの説明をしたいと思う。
地域で厨房施設がある施設は限られてくる。
施設を選べる場所なら良いけど選択肢がないならその場所でやるしかない。
ちなみに静岡市子ども食堂ネットワークで使用している会場を上げてみようか。
自治会館(町内会や自治会が管理・運用してる建物)
・神社の集会場
・お寺の集会場
・地域の行政施設
・JAの調理室
・漁港施設の会議室
・飲食店の店舗
一番多い会場はやっぱり地域の自治会館や集会場になると思う。
その次が行政の建物施設かな。
行政の建物施設と言うのは地域によって名前の付け方が違うかもしれないけど、どの市町村でも地域で利用できるコミュニティ施設があると思う、それの事。
会場によって様々な長所・短所があるけど、まずはどの会場でも共通する会場を選ぶうえで重要なことを話すよ。
 
1 会場選びで一番重要なこと
・子ども達が寄りやすい場所にある
子ども達は自分達の自由意思で、自分達の足で子ども食堂にやってくる。だから会場として一番重要なのは「この場所は子ども達が寄りやすい場所」なのかどうかなんだ。
そして分かりやすくて安全な場所にあるかも重要。
小学校の近くとかなら分かりやすいし、通い慣れている道を通れるから保護者からみても安心だと思う。
そして交通量が多い道路沿いだと事故の可能性も出てくるから出来たら交通量の多い道筋でないこと。
後は隣に公園や神社があれば最高。
食事の後、子ども達は必ず鬼ごっことか始めるからね。
 
・調理を行える厨房設備があるか
食事を作るために厨房は必要だからその設備があるかどうかを確認しなければならない。
レストランみたいなプロが使うような設備じゃなくてもいい。
厨房設備の内容によっては献立やレシピに制限が出るかも知れないけどコンロと流し台、そして冷蔵庫があればとりあえず何とかなる。
実際、静岡市子ども食堂ネットワークだと、給湯室くらいの調理設備で30名以上の調理を行ったりしているから。
それとこれは一番大事なことなんだけど、設備が古かったり規模が小さくても衛生面だけはしっかりとした厨房設備であること
衛生面で食中毒を出したら傷つくのは子ども達だから
そして衛生面は自分達の掃除次第でなんとかなる部分もあるから、自分達で衛生的な厨房を常に保てるような設備かどうかを見て欲しい。

2 会場選びで2番目に気をつけること

・隣に公園や神社など子ども達が遊べる場所がある
さっきもちょっと話したけど、隣にこうした広場があれば子ども達は自由に遊びに行ける。
ボランティアさんが子ども達の外での遊びに着いて行くだけの人数がいれば、近くの公園でも良いんだけど、なかなかそこまで人員が居ないかもしれない。
でも、隣ならすぐに確認出来るから隣に広場があるのはすっごくいい。
 
・駐車場がある
これは地域によって車移動が生活の主流なのか電車移動が主流の地域なのかで違うんだけど、どちらにしても最低1台の駐車スペースがあるといい。
車移動が主流の地域ならボランティアさん達も車で来るだろうし、お母さんのお迎えも車で来ると思う。
静岡もそうなんだけど車移動が主流なら何台かの駐車スペースが確保できる会場がいい。
電車移動が主流の場所でも食材や食器類の持ち込みに車を使うことになるはずだから、やっぱり一台は駐車スペースがある会場がいい。
どうしても見つからない場合は近くにコインパーキングがあるかどうか、料金は幾らになるか確認しておこう。
 
・使用料が安い
今まで上げた条件が全て揃ったとしても使用料が高かったら俺は少し考えてしまう。
子ども食堂は定期的に行うものだから使用料が高いと開催する頻度が減ったり、子ども達への料理が一品減ってしまうかもしれない。
お金に余裕があれば使用料は気にしなくても良いかもしれないけど、そうでないなら出来るだけ負担の低い方がいい。
子ども食堂は贅沢な会場を使ったからといって評価が上がるような活動じゃないから。

・友好な関係を築ける施設管理者かどうか?
その施設を管理したり所有してる人が子ども食堂に理解のある人だと、その後の活動がグッと楽になる。
色んな事を助けてくれたり、アドバイスしてくれたり、失敗やクレームに対しても理解を示してくれる。
こういう人は本当に助かる。
とっても助かる。
だからそうした人が管理してたり責任者だったりしたら俺だったらそこで開催するよ。
色んな施設としての条件も大事だけど人間同士の繋がりは子ども食堂にとってもっと大事だから。
俺はそう思っているよ。

逆に子ども食堂に理解を締めさない管理者、場合によっては子ども食堂の活動に否定的な管理者なら俺は借りないようにしている。
子ども達の声や足音でクレームを入れられて活動を制限されたり、続けていくうちにあれやこれやと少しずつクレームを入れてくることが想像できるから。
やっぱり子ども達は活動的だからどうしてもうるさい事に神経質な人には我慢できないことかもしれないしね。
だから俺はそうした人が管理している施設には携わらないことをお勧めするよ。
 
3 飲食店店舗で子ども食堂を開催する場合
飲食店の店舗で子ども食堂をする場合は営業許可を取っている店舗で子ども食堂を行う訳だから通常の子ども食堂より考えなければならない部分は多い。
もちろん、飲食に適した配置やプロが使う厨房に調理用具と環境としては申し分ないけど、法律的にそしてモラル的に守らなければならないものが出てくる。
この辺りは次回に詳しく説明したいと思う。
と言う訳で今回はここまで。
使う会場選びの時に今日の話を思い出していろいろと考えてみて欲しい。
それと次回は子ども食堂の会場が決まったらすべきこと」を書いてみたいと思う。
その時に飲食店店舗で子ども食堂を行う注意点を話すよ。
 
 
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